トヨタ博物館富士モータースポーツミュージアム実施日:2025年11月29日(土) 場所:P2駐車場、文化館1階ホールAB(1) 新旧館長対談の初開催(写真1) 当館では、世界の自動車とクルマ文化の歴史を紹介することを目的に、企画展やイベントを通じた多様な取り組みを行ってきた。とくに自動車文化の醸成と継承を目的に、地域に根ざしたイベントとして1990年以来開催しているクラシックカー・フェスティバル(以下、CCF)をはじめとする活動を重ねるなかで、より身近で、世代や立場を越えて交流できる場の必要性が課題として見えてきた。昨年、第35回目を開催したCCFでは当日多くのお客様にお越しいただいた一方で、CCFへの出場エントリー数は年々増加し、出場台数の制限を理由に出場をやむなくお断りする回数も増加してきた。 そのほかにも、自動車愛好家が集まるイベントは世間的に増えてきたものの、マナー違反などを理由に開催を中止するケースもあり、自動車愛好家同士の交流の場が減っていることも課題として認識してきた。 当館では昨年秋、世界中の自動車ファンから注目を集めている日本国内専用車を輸入して楽しむ「Japan Domestic Market(以下、JDM)」をテーマにした企画展「What’s JDM?―世界が熱中する’80-’90年代の日本車」を開催した。 また、当館はトヨタのクルマヘリテージ活動「TOYOTA CLASSIC」の中核として、「クルマ文化に触れる場づくり」や「愛車仲間づくり」を担っており、トヨタ博物館として「Classic Car Meeting」を初開催した。 テーマは企画展と同様に「’80年代から’90年代の日本車」とし、当時の技術やデザイン、時代性を体感できる場を目指した。展示で紹介している車両や時代背景を、実車と参加オーナー様の言葉を通じて体験できる場とすることで、企画展の理解をより深めることを意図している。 また、CCFと比べ、規模や演出を抑えた構成とすることで、参加のハードルを下げ、「愛車仲間とより気軽に集える場」を実現することを重視した。参加オーナー様同士はもちろん、一般来館者や若い世代が自然に言葉を交わし、クルマをとおした交流が生まれる場づくりを目指した点が、本企画の大きな特徴である。 そのほかにも、当館では、週末になると特定車種ごとの参加オーナーズ様ミーティングが頻繁に開催されているが、異なるメーカーや車種で参加オーナー様が集う機会はCCF以外ではなかったため、新たな機会を創出したことも特徴のひとつである。 CCFよりもカジュアルダウンしながらも、自動車メーカーの博物館としての価値提供や参加オーナー様同士の交流促進を図るべく、新たな取り組みをいくつか行った。 今回の対談は、自動車メーカーの博物館であるからこそできる独自の取り組みとして実施した。新旧館長が、クルマの設計とデザイン出身者であったことを踏まえ、当時のクルマ開発の裏側を異なる視点で語ったり、参加者からの事前質問にも答えたりするなど双方向のコミュニケーションを重視した。91安藤 なぎさ(学芸・企画2グループ)Ⅵ:「愛車仲間づくり」21はじめに2企画展と連動したテーマ設定と初開催の意義3実施内容「Classic Car Meeting~’80-’90年代の日本車~」開催
元のページ ../index.html#95