トヨタ博物館富士モータースポーツミュージアム期間:2025年10月7日(火)~15日(水)うち10日~12日は休み 場所:トヨタ博物館 当館では、学芸員を目指す学生を対象に、館園実習の受け入れを行っている。今年度は、5大学から5名の学芸員実習生を受け入れた。実習では、博物館の現場での基本的な業務の流れや役割を理解することを目的に、資料の取り扱い、収集・保存、展示、教育普及、来場者対応といった業務を実際に体験する機会を提供している。こうした学芸員や博物館の事業に従事する人材の養成に関わる活動は、博物館の事業の一つとして位置づけられており、当館では毎年、実習生の受け入れを行っている。 実習の構成は、博物館の基本的な機能や役割を理解することを重視し、展示だけでなく、車両の保存・整備を行う整備室や、調査・研究を支える図書室についても、各担当者による説明と実習の時間を設けた。実習日数は6日間とし、車両やクルマ文化資料の取り扱い・管理に関する実習に加え、教育普及や来館者対応など来館者と接点をもつ業務を体験したほか、展示を題材に、立案・準備・実施・発表までを一連の流れとして行った。博物館業務を支える各機能のつながりを、実際の業務を通して学ぶ機会となった。 展示実習の一環として、来場者追跡調査を実施した。企画展来場者の動線や滞在の様子、展示への反応を観察・記録するとともに、調査後には来場者への声掛けによる聞き取りを行った。当初は記入方法に戸惑う様子も見られたが、回を重ねるごとに要点を押さえて記録できるようになった。聞き取り調査においても、丁寧な対応で来場者の声を積極的に聞き取っていた。行動観察と聞き取りを組み合わせることで、展示の受け止められ方を来場者の視点から捉え、展示改善につなげるための考え方を学ぶ機会となった。 また今年度は、展示の立案から発表までを一連の流れとして体験する実習を新たに実施した。実習生は、保存・収集・展示に関わる各担当からの講義や実習を受けたうえで、当館が所蔵する図書資料を題材に、テーマ設定、対象資料の選定、展示方法やキャプションの検討を行い、展示計画としてまとめた。異なる大学・専攻の実習生が意見を交わしながら検討を重ね、それぞれの得意分野を生かしつつ計画を進めていた。試行錯誤を重ねながら展示を形にしていく過程そのものが学びとなっていた。検討の過程では館の方針や展示上の留意点について助言を行ったが、選書や構成、文言は実習生が主体となって進めた。発表には館スタッフも参加して意見交換を行い、実習生による新たな視点でのテーマ設定や資料選定は、館スタッフにとっても刺激となった。71藤井 麻希(学芸・企画1グループ)Ⅳ:「クルマ文化を知る」ー教育普及活動 3写真1 車両を対象とした実習写真2 文化資料を対象とした実習写真3 展示計画の実習写真4 発表の様子1実施の趣旨・位置づけ2実習の全体構成と特徴3主な実習内容と実習生の様子当館における学芸員実習の概要と実施
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